DR対策 ケーススタディ

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Case1 拠点間レプリケーション

DR対策においては、複製データを物理的に離れた場所に置いた方がより効果的です。 災害時には、最悪の場合建物が倒壊してしまうこともあり得ますので、レプリケーション元とレプリケーション先の機器を同じ場所に置いておくと、両方とも被害を受けてしまう可能性あります。 支社、支店や営業所などの地方拠点がある場合は、本社-支社間など、物理的に離れた場所に機器を設置することで、DR対策の効果をより高められます。
また、企業内であればすでにVPNなどで、お互いのネットワークが接続されていることも多く、ネットワークの再調整が不要で迅速な導入が可能です。

メリット
  • ランニングコストを最小限に抑えることが出来る
  • 必要な機材は2台のNASだけ
デメリット
  • 導入と運用にそれなりのスキルが必要
費用目安
  • イニシャル:NASの購入費用(約10万円〜)
  • ランニング:なし *1
まとめ
  • NASを設置する拠点(支社・支店、営業所・サテライト etc)があれば、
    安価に導入、運用できる。
  • ただしVPN構築などには、ある程度のスキルが必要。

*1 ネットワーク回線、VPN維持費などを除く

Case2 データセンター活用

支社や営業所などがなく、あるいは物理的に近い場所にしかないなどの場合は、データセンターのハウジングサービス(コロケーションサービス)を利用して、 データセンターにNASやバックアップ用サーバーを設置する方法があります。 データセンターでは、温湿度管理や電源の安定化が図られており、ネットワークもバックボーンのしっかりしたものが用意されるなど、ストレージを設置するには最適な環境と言えます。 また、建屋も耐震、免震設計や、ほとんどの場合、停電時のバックアップ電源を備え、物理的なセキュリティ管理も行わていますので、DR対策の効果を高め、安心感もプラスされます。

メリット
  • 自前の設備がなくても運用できる
  • NASの設置に最適化された環境を利用出来る
デメリット
  • ランニングコストが高め
  • バックアップ側の保守が発生した場合、都度費用が必要になる
費用目安
  • イニシャル:NASの購入費用+データセンター初期費用(約20万円〜 *2)
  • ランニング:データーセンター利用費(約120万円〜/年 *2
まとめ
  • 基本的には拠点間レプリケーションの一種であるが、データーセンターの利用費がやや高額
  • バックアップ機の設置場所としては最適。

*2 1/4ラック、10Mbpsサービスを利用した場合の一例

Case3 クラウドストレージ

本社以外の拠点がなく、予算の都合でデータセンターへのハウジングが出来ない場合もあります。 そのような場合には、クラウドストレージサービスのご利用がオススメです。
TurboNASシリーズには、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) というクラウドストレージに レプリケーションする機能が標準で搭載されているので、難しい設定をする必要がなく、容易に導入できます。
*Amazon S3は有料サービスです。

クラウドストレージとは、インターネット経由でストレージ領域を提供するサービスのことで、ユーザーは設備投資や管理を一切しなくてよく、 料金も比較的安く提供されているサービスが多いので、システムへの追加投資が難しい中小企業には利用しやすいサービスだと言えます。

メリット
  • イニシャル/ランニングとも安価に導入できる
  • バックアップ側の機材や保守が不要
デメリット
  • 従量課金のため、将来のコストが読めない
  • 物理的な場所を選ぶことが出来ない
費用目安
  • イニシャル:NASの購入費用
  • ランニング:クラウドストレージ利用費(約24万円〜/年 *3
まとめ
  • 導入がもっとも容易であり、コストも安価
  • ストレージ運用はデータ容量が増加するケースがほとんどのため、将来的なコスト増が
    避けられない

*3 データ容量が1TB程度で、週次でフルバックアップ、日次で増分バックアップをした場合の一例

UPS利用のススメ

最後に、導入コストも格段に安く、今スグできる身近なDR対策として、UPS(無停電電源装置)を紹介します。
NASの稼働中、突発的に停電が起きた場合、保存データに悪影響を与えることがあります。 UPSはバッテリーを搭載しており、短時間ではありますが、停電時も継続して接続機器に電力を供給することができます。 また、落雷などによる突発的な大電流(サージ)から接続機器を保護する機能を持つものもあります。 TurboNASは、突発的な停電時にもUPSと連動して自動的にNASを正常シャットダウンする機能を搭載していますので、 TurboNASに対応UPSを組み合わせてお使いいただくことで、データ運用がより安定したものになります。

USB接続とネットワーク接続(SNMP)の2タイプのものがありますので、環境などにあわせてお選びください。 なお、企業でお使いいただくUPSは、接続機器側の2次電源と相性問題の少ない、正弦波出力のものがおすすめです。

動作確認済みUPSのリストはこちら


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