ネットワーク経由のデータ複製
ここでは、TurboNASのレプリケーション機能を紹介します。
QNAPのTurboNASが標準で搭載している「リモートレプリケーション機能」は、まさにDR対策にピッタリな機能と言えます。
リモートレプリケーションは、ネットワーク経由で、別のNASやサーバーにデータを複製する機能のことで、設定も容易で、
スケジューリングによる自動差分バックアップや、リアルタイムのバックアップが簡単にできます。
さらに、データは自動的にオリジナルに同期する設定もできるので、不要なファイルを手動で削除する必要もなく、
システム管理者の負担を軽減することができます。
以下で、スケジュールで実行できる「RSYNC」と、リアルタイムで実行される「RTRR」を、より詳しく説明します。
RSYNC
RSYNCは、TurboNASやサーバーに対して、共有フォルダ単位でレプリケーションをする機能です。
月・週単位のフルバックアップ、毎日の差分バックアップなど、自由にスケジュールを組むことができ、さらに差分のみの
転送もできるので、時間もかからずネットワーク帯域への負荷も最小限に抑えることができます。
開始時間を業務のない夜間などに設定すれば、ネットワーク負荷で業務に支障を来すこともありません。
また、レプリケーションの通信は暗号化できますので、万一ネットワーク経路で通信の傍受があってもデータが漏れることはありません。
RSYNCのメリット
- スケジューリングで、効率的なバックアップオペレーションができる
- ネットワーク負荷の少ない時間を選んでレプリケーションができる
- ブロック単位での差分レプリケーションなので、時間が短くて済む
RSYNCのデメリット
- 復旧ポイントによっては、レプリケーションされる前のデータが復元できない
RTRR
RTRRは、TurboNAS(*)同士でリアルタイムのレプリケーションをする機能です。
メイン機のファイルが更新されたら、即時にサブ機へレプリケーションされるので、サブ機のデータが常に最新に保たれます。
また、設定情報のインポート/エクスポート機能を利用して、メイン機の設定情報を、サブ機に反映させれば、クラスタリングとして使用することも可能です。
万一、メイン機に障害が起きた場合でも、迅速に運用を再開することができます。。
RTRRのメリット
- リアルタイムなので、復旧ポイントが最新の状態に近い
- クラスタリングとして使用すれば、ダウンタイムを大幅に短くできる
RTRRのデメリット
- レプリケーション頻度が高いので、ネットワーク帯域を確保する必要がある